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ギターコンプレッサー基本説明書~設定詳細写真付き~

 2019/09/15 エフェクター GUITAR
この記事は約 9 分で読めます。 17,722 Views

はいどーも!!

ハンバーグは手ごねのごつごつした粗びきが好きなギター講師の野口です。

 

今日は生徒さんからの要望がありまして、ギターエフェクターのコンプレッサー”の説明をしていきたいと思います。

歪みや空間系に比べて使う人とそうでない人が分かれるエフェクターです。どちらかと言うとDTMを使用する方にはなじみのあるエフェクターでlive派の方にはイマイチピンと来ないのではなかろうかと思います。

奥は深いのですが効果さえ理解すれば非常に使えるエフェクターですので活用して上手く使いこなしてみて下さい。

 

コンプレッサーについて

意味合いとしましては、圧縮するといった意味になります。

コンプレッサーはエフェクターの系統的に歪み等と同様にダイナミクス系になりますので音そのものを加工する様な分類になります。

具体的な得られる効果としては

 

・音の粒を揃える

・サスティーンを伸ばす

・音量レベルを揃える

 

DTMでの使用はほぼ必須ですし、効果の狙いも度合も変わってきますが、コンパクトエフェクターの基本的な機能は大体こんな感じです。

 

上記であげた効果ですが、文面だとなんだか凄い効果といいますか良いこと尽くめなイメージが沸いてきますが、効果のほどが歪みのエフェクター等と比べると掛りが分かりにくいのがコンプレッサーになりますが使いこなしているうちにすぐわかるようになります。

 

しかしながらDTMなどで使う際のコンプは正直かなり奥が深く厳密にこう使う!なんていうのはエンジニアでもない自分が言うのはお門違いなので、今回はコンパクトエフェクターなりの使い方と言う部分に焦点を当てていこうかと思います。

 

主にギター用で使う為のコンプはサスティーンやアタック感などを変化させるために使います。

個人的にはクリーントーン等に使うと効果は実感しやすいですので、これまで使ってきてない方は、カッティングや音価の大きいアルペジオ等に使う事により、掛けていない時と比べるとよりわかりやすいコンプ効果が得られると思いますのでツマミ類の設定を煮詰める前に先ずは掛けてみた音色の変化を体験してみて下さい。

 

コンプの接続順

 

コンプの場合は基本的にはギターの次に配置がベターです。

最後段に置いてマスターコンプの様な使い方もありますが、主なギターエフェクトとしてのコンプであれば一番最初に繋ぐのが良いでしょう。

プリアンプやクリーンブースター等を前後に繋いでもまた面白いとは思いますが、基本は最前段です。

 

ツマミの意味

大体ツマミの名前はこんな感じですが、それがコンパクトタイプのコンプレッサーですと、全部の機種に各機能が搭載されているわけではないので気を付けてください。

又機種により効果は同じでも名称が違うものもあります。

上記の写真がまさにいい例です。

 

ここでは

SUSTAIN=RELEASE

LEVEL=GAIN

の様な役割になっております。

 

・ATTACKギターからピッキングなどで入力されてから音が圧縮されるまでの時間を設定するツマミです。下げると掛りが早くなり上げるとその逆に掛かってくるのが遅いので、その分弾いた瞬間のアタック感が残るという事です。

 

・RELEASE圧縮されている時間を設定するツマミです。上げればサスティーンは長くなり、下げればサスティーンは短めになります。

 

・GAIN音量を決めるツマミです。ある程度はレベルを取っておいて大丈夫ですが上げ過ぎはノイズも増加するので気を付けましょう。

 

THRESHOLDここは圧縮させる音量レベルを決めるツマミです。上げていきますとその設定以上になると音の粒を整えるようになります。

 

・RATIOこれはTHRESHOLDを超えてきた入力レベルを元の音の”何分の何”にするかをきめる部分です。この機能は多機能なラックタイプのスタジオ用コンプやマルチエフェクターなどでも詳細まで設定できるものが搭載されているものにはありますが、コンパクトタイプだとあまりないかもしれません。

 

コンプレッサー使い方説明

ここでは実際の数値も交えながら説明していきますが、その前にもう一度コンプの機能をおさらいしましょう。

 

入力レベルが大きい場合にはピークを抑えて逆に小さい場合には底上げをして音量を上げているというのがコンプの機能の基本の効果になります。

 

なので歪みのサウンドの際はも元の音も潰れている事や大きいレベルを取っていることが多いので効果は分かりにくく、逆にクリーンサウンドの場合は入力の瞬間は歪みよりもピークが鋭く減衰は早いのでピークの押さえられているニュアンスは感じやすいという仕組みになります。

 

これより一例を紹介していきますが、機種によりツマミの効く範囲も違いますし、効果の効き方にも特徴がありますので、手に入れる候補の機種やお持ちのそれぞれのコンプで参考にしつつ試してみて下さい。

 

リミッター的な使い方

この様なツマミの位置はリミッター(音量のばらつきを抑えて粒立ちをそろえる)の設定になりますが、アタック感が足りない場合は少しずつ上げてみて様子を見て下さい。

この設定は割とギターよりもベース等でも使用する事が多いのではないかと思います。

ギターですとアルペジオや、クリーントーンでの粒の揃っている単音でのミュートを掛けたカッティング等でも好みは出るかと思いますが使えるサウンドではあると思います。

 

カッティング時

ここではカッティングにおける基本的なセッティングを紹介します。

上記のリミッターと比べて明らかに設定が違うのが分かりますでしょうか?

 

これはクリーンサウンドの時などのストロークや16ビート系のカッティングに使えるようなセッティング例です。

これはまあ人によりアタックの設定は変わると思いますがここは潰し過ぎてしまうと粒は揃いますが、明らかに強弱のニュアンスは出にくい音になりますので、全体的にピーク感の無い音になります。

 

ですので、アタックの設定は実際良く弾く位のピッキングの強さで試してもらう方が設定しやすいと思います。

こういった場合は使うであろうフレーズに近い強さで弾かないとコンプの掛かり方の特性上意味があまりないです。

 

ブースター的な使い方

ここも上記二つと比べて設定が大分違うと思われると思いますが、この場合はほぼレベルの設定のみとなっておりレベルだけ上げるような形になります。好みで他の設定もいじってみて下さい。

この設定は機種により想像している効果と違うニュアンスで「あれ?」と思う方もいると思うので、あくまでも裏技的なイメージでいてもらえるといいかなと思います。

 

コンプレッサー種類

主にコンパクトのコンプには掛りの系統として、ナチュラル系のコンプとパコパコ系と呼ばれる系統が分かれていまして

 

ナチュラル系コンプレッサー

 

これは掛りそのものが原音をあまり変えずにコンプ感が出て来る機種がそのくくりになります。

今回写真で紹介しています

Providence VELVET COMP

 

こちらの機種もナチュラル系のコンプレッサーになります。

勿論設定でパコパコという効果のいかにもコンプを掛けてますという音にもできますが、全体としては自然な掛りになります。

ですので割と掛けたままで音を作る方もいるみたいです。

 

パコパコ系コンプレッサー

 

これは普通に聞くとそもそも呼び名で?????となりますよねw

これは掛けた状態で弾いた感じがパコンというパーカッシブな掛りが特徴です。

 

70年代のファンクや、80年代のフュージョン系の音源でのサウンドで割とよく聞けるサウンドです。

潰れたサウンドのピークがいかにもコンプを掛けましたとなっていますので、これがコンプ掛けた音だよと言われたら「なるほどな」となると思います。

 

ここでのサウンドの変化は嫌いな方もいるのですが、それがこのパコン系のコンプならではの変化ですので、そういうエフェクターだから使っているくらい割り切って使うのがらしい効果を楽しめると思います。

 

代表的な機種としては

MXR DYNACOMPがまさにそれです。

引用http://moridaira.jp/posts/mxr-m102

使い勝手もツマミの効きも分かりやすいので、これからコンプレッサーを使いたいと思う方の入門編のコンプとしては良いのではと思います。

 

コンプレッサーのデメリット

コンプレッサーに関しては使用する人としない人で分かれるエフェクターですが、使わない方の大体の理由としては・・・

 

・コンプの特性上の音の粒を揃える(均等にする)が好きではない。

 

・ピッキングの強弱でのレスポンスのばらつきを大事にしたい。

 

・出している音が歪みがメインで、コンプレッションの必要を感じないため

 

これは全然おかしくはない理由ですし、名手と呼ばれる方も使っていない人も多数いるのでアタック感やレスポンスを大事にするのは当たり前なのでその選択肢は間違いではないので良いと思います。

 

まとめ

コンプレッサーは最初に記しましたが効果の分かりにくいものですので、狙いたい効果がある方は率先して使ってみればいいと思います。

よく使うとピッキングが下手になると言われる方もいますが、これはあくまでもエフェクターですので、それ有りきにサウンドを考えてしまうから起こる現象ですので、使い分ける事によりその部分は解消されます。

 

エフェクター全般に言えますが、あくまでも使いこなすなり効果を知った上で使うのがエフェクターですので、決して使ったからと言いましても技術が上手くなるわけではありませんので、技術を高めてこその効果の実感でもありますから、それを踏まえて使用するとよりコンプレッサーの場合は恩恵が大きいエフェクターになりますので、これから使う方や使っているけどイマイチ使えてるのか不安な方は参考にしてみて下さい。

 

皆様の音楽生活の少しでもお役に立てれば幸いです。

 

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