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ギターキャビネットの種類と重要性を知ろう!~ギター音作りvol2~

 2019/11/06 AMP GUITAR
この記事は約 9 分で読めます。 18,331 Views

 

 

はいどーも!

野菜不足を指摘されベジタリアンになろうかと思案中のギター講師の野口です。

今日は実は音作りにおいて見逃されやすい項目のキャビネットやスピーカーについてお話ししようかなと思います。


最近はマルチエフェクターなどにもスピーカーシミュレーターやキャビネットシミュレーターという名称でそのセクションがあり、ついついアンプのモデリングやアンプシミュレーターのアンプセクションにて完結すると考えている方もそれなりにいて、重要性が埋もれがちですが実は音色に関する出力させる部分の最終段になるので結構な影響があります。

 

同じアンプを使用してもキャビネットの種類や構造が違うと別物と思えるレベルでサウンドが変化します。




果たして気にしてる方はどこまでいるかな???


ライブハウスやスタジオ等ではとりたてて気にしないでも備え付けのものを使う方が多いと思いますので、すぐにどうにかしないといけない!

なんて考える必要があるかはその方次第ですが、キャビネットの種類やそこからのサウンドの特性を知っておくのは非常に役に立つので書いてみたいと思います。


特にレコーディングやライブなどでアンプヘッドを持ち込む方や、シミュレーターを使う方で主にライン(宅録含めて)出力される方は知る必要が大いにあります。

キャビネットとはどの部分?

簡単に言いますといわゆるスピーカーを内包した部分の事です。

この写真のアンプヘッドの下にあるものがキャビネットと言われる部分です。

この中にこの様なスピーカーユニットが入ってます。

引用https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/211046/

このスピーカーユニットから皆さんが普段アンプで作ったサウンドが出力されます。

これには大きさ(口径)や出力にも様々な種類がありますので、こだわり始めると楽しい反面莫大な出費になったりもします(笑)

それこそがサウンドの理想を追求するロマンだとも思ったりもしますが。

このスピーカーユニットが入ってるものがスピーカーボックスでそれを総じてキャビネットといいます。

ギターキャビネット種類

これは複数種類があり、主に分かりやすく言いますと背面を見ていただくと分かりやすいかなと思います。

それぞれで狙い所が異なりサウンド自体も大分変るのでご参考にしてください

まずこの違いがわかりますか?

これが背面の絵の一部です。

これは密閉型と後面開放型と呼ばれるものになってますが今度はそれの説明をしていきます。

密閉型キャビネットの特徴

別名として、クローズドバックと呼ばれキャビネットの背面を完全に塞ぐタイプがこのキャビネットの特徴になります。

内部はスピーカーユニットの後ろに吸音材を仕込んであり『 逆相』の音を漏らさないように作られています。

サウンドの傾向としては鳴らしきっている時はいわゆる 箱鳴り』と呼ばれるものになります。

迫力のある太く力強いサウンドになる事が多いです。

各種メーカーとしてもMarshallに代表されるようにロックサウンドを狙った物が多いのかなと感じます。

特に歪み等のサウンドにおいて特性等が分かりやすいのかなと思います。

ロック系のサウンドを目指したい方は鳴らし切る時のドライブサウンドは最高ですよ☆

後面開放型キャビネットの特徴

こちらは『オープンバック』と呼ばれるタイプで、個人的にはコンポタイプによく採用されているタイプなのかなと思います。

クローズドバックとは逆にスピーカーユニット正面からの『正相 』と『逆相』が混ざる様なサウンドになりますので、出音の感覚としては素直に突き抜けて来るようなサウンドになってきます。

練習スタジオの機材としては割と常設になっているフェンダーのtwinやローランドのジャズコーラスが正にそのタイプの分類になります。

この上記のアンプのサウンドはやはり高音域の特性のせいか立ち上がりがとても早く、密閉型のマーシャル等のアンプの立ち上がり方とは大きく異なります。

ギターキャビネットの形の違いによるサウンドの違い

引用https://assets.peavey.com/images/large/116183_33575.jpg

引用https://assets.peavey.com/images/large/116184_33583.jpg

この二枚の写真を見比べていただくと分かると思うのですが、正面に角度が付いているのがお分かりいただけますでしょうか?

あえてわかりやすいように斜めからの写真を使用してみました(笑)

このPEAVEYのキャビも実際良いサウンドだったなぁ・・・・

これは名称はストレートとスラントと言います。

何が違うかと言いますと、内部のスピーカーユニットが角度がつけられていますので、出音の聞こえ方が違ってきます。

至近距離だと中々分かりにくいこもしれませんが、違いとしましてはストレートの方は角度がそれぞれで同じ向きになってますので、名前の通りストレートな力強いサウンドになりやすいです。

逆にスラントの方は角度が4発入りのキャビネットでは上下で違いますので、出音の広がりがストレートよりも出てきます。

各メーカーもほぼほぼストレートとスラントでタイプ別のキャビネットを出してますので好みで選んでも良いかと思います。

また、ライブハウスや各種イベント等でリースされるキャビネットにも場合により変わってきますので、音作りにも多少変化を付ける必要があるかなと思います。

それだけキャビネット部分がサウンドにおける影響が強いという事です。

スピーカー搭載数による違い

この二枚の写真を見ればわかると思いますが、上は4発で下は2発になってますね?

よくギタリストの会話で「4発が好き」や「タイトな2発が好き」等と言う会話が時に展開されるのですが、この搭載数によりサウンドも大分違います。

これは当たり前なのですが4発なり搭載数の多いキャビネットの方が音圧を得やすいです!!

が!!

この4発の場合はこの搭載数がある分これを鳴らし切るにはそれなりの音量レベルが必要になってきますので、小音量でしか鳴らせないようなスペース等の演奏では逆に1発もののコンボタイプの方が総じて鳴らし切れる事が多いので、出音の迫力や全体のバランスが取りやすいです。

なのでカフェ等でのライブスペースでは4発モノのキャビネットはまぁあまり見かけないかなと思いますし、個人的にもバーや小さいスペースでの演奏時は使用した記憶があまりないです。

実際自分も以前80Wのコンボを何をどう間違えたのか、自宅用のアンプとして購入してしまいマスターボリュームを毎度1になるかならないかで使用してました苦笑

その際のサウンドの迫力の無さは大きい出力を持ったアンプとは思えない程でした・・・・

逆説的に言うと鳴らしきれない場合の大出力アンプはスピーカーキャビネットも踏まえて見かけとは裏腹なとても貧弱なサウンドになる事もあながち言い過ぎな表現ではないのです。

つまり、鳴らし切れないとこのように持て余すどころか、使いきれない音量は状況によってはマイナスとなりますので、シチュエーションに応じたものをシッカリとチョイスしましょう!!!

少し話が逸れますが、何故ゆえに大出力になっているかを考えれば、自ずと答えは分かりますよね?☆

スピーカーの口径(大きさ)による違い

このスピーカーの大きさにも様々な大きさが存在してまして、主には

8インチ

10インチ

12インチ

大体この辺りが主流なのかなと思います。

主に言われているのが口径の大きいスピーカーの方が低音域の再生能力が高く音圧も得られやすいです。

最近の過激な下げ幅のローチューニングを良く行う方はやはり下げている意味も踏まえて、出来る限り低音域の再生能力の高いキャビネットを選びたいところです。

また逆に小口径のスピーカーでは大きい口径のものと比べると高音域の聞こえ方が聞き取りやすいです。

こちらはアンプの形にも特性が表れていまして、一体型のコンボタイプには概ね1~2発、スピーカーとアンプ部分が分離しているヘッドアンプ等のタイプには大体セットとしては4発入りのスピーカーがデフォルトなのかなと思います。

 

それぞれで狙っているサウンドが違うのが明確なのでコンボにはコンボの良さ、4発入りのキャビネットの良さがありますので、色々と違いを意識しながらスタジオなどで普段と違うアンプのタイプを使うのも面白いですよ。

 

しかしながら、その口径と大きさの組み合わせで各キャビネットを作るメーカーもサウンドの違いを機種により持たせていますのでシステムとして別で選んだりする事をする方などは楽しいところですね☆

 

因みにこの口径が割と音圧に関しては重要で実際かなり変わってきますので12インチのスピーカーではやはり音圧は高いサウンドが出やすいです。

 

個人的には普段は12インチ4発入りのものを多く使用する事が多いですが、好みとしては2×12インチのタイトさと程よい音圧を感じるサウンドが好きです☆

昨今はマルチエフェクターやプロセッサーには割と高性能なアンプシミュレーターキャビネットシミュレーターも搭載されているのですが、キャビネットの特性等の違いを手っ取り早く体験したい方は試しにアンプシミュレーター部分のヘッドアンプにあたる部分に色々なキャビネットの組み合わせをお試しあれ!!

正直言うと実際のアンプとシミュレーターでは違いは当然ありますが、キャビネットの口径や発数による違いと言う面では体験出来ると思います。

実際問題としまして実機としてキャビネットを複数所持等は住宅環境やコストの面からあまりお勧めできません苦笑

自分も以前はラックシステムを組んでいた関係でステレオ仕様で4発等は複数所持してましたが、場所やそれに対しての試して良ければ購入の流れは大多数の方にとっては正直どうなのかなと・・・・・苦笑

 

許容入力の注意

これは何なのかと言いますと、ヘッドやアンプとキャビネットと組み合わせる際は使用するスピーカーがどれだけのレベルに対して許容出来るかが注意しないといけないところです。

スピーカーが○○w(ワット)と表記されていますので、そのスピーカーに表記されている数値を超えたアンプを使うのは破損に繋がるので組合せには気を付けましょう。

因みにスピーカーが複数発搭載されているものに関しては、その数値の合計が許容入力になります。

最近のスタジオやライブ等の常設アンプでは大体の組み合わせが余程の事がない限りは大丈夫かなと思います。

まとめ

今回はスピーカーについて書きましたが、大事なのはギターから始まる音の経路を常に意識する事です。

大体の方がアンプのトーンをいじる事に頭が行きがちなのですが、経路を考えた時に最後段になる部分の重要性を考えたサウンドを考えてみる。

大出力を多く使う方は場所とシチュエーションに応じたアンプのチョイスを心がける。

キャビネットのサウンドにおける影響と重要性を音作りの一端として意識しておく。

貴方の音楽生活の何かしらのプラスになれば幸いです

最後に自分が所属している音楽教室の紹介になります。

ご興味ある方は覗いてみて下さいね☆

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